日本口腔筋機能療法(MFT)研究会の発足にあたって
2002年11月24日 会長 大野 粛英
アメリカで1918年にRogersにより紹介された筋機能療法は、1960年代にはBarrett、Hanson、Fletcher、Zickefoose、Pierce等により、臨床で使える指導法に改善され学問的にも体系づけられました。1978年には、Mosby社より「Oral
Myofunctional Disorders」を発刊した、この分野のパイオニアであるBarrett先生をお招きし、東京で口腔筋機能療法の講習会を開催しました。これを契機に、1981年4月には、Zickefoose夫妻に講習会を魅続して頂き、これまでに16回になりました。長く続いた講習会は、歯科衛生士、歯科医に支持されている証拠であり、口腔筋機能療法は歯科界で「市民権」が得られていると言えるでしょう。
日本での口腔筋機能療法は、最初に舌突出癖の指導として矯正歯科分野で注目され、それ以後、小児歯科、一般歯科、外科矯正後の舌位の訓練、言語治療などいろいろな分野においても注目されるようになりました。現代の歯科医学では、咀嚼、嚥下、発音、呼吸などの口腔機能が重要視されるようになり、包括歯科医療の中でも口腔筋機能療法の役割が期待されています。今後も、口腔筋機能療法は歯科衛生士の役割の一つとして、歯科医と協力し活躍する場が多くなると期待されます。これまでは、受講生に口腔筋機能療法講習会開催時にケースプレゼンテーションとして、口腔筋機能療法を指導した症例や口腔機能に関係する研究などを発表して頂き、Zickefoose夫妻にアドバイスをして頂いておりましたが、大勢の方々より、臨床で直面した問題を相談したり、症例や研究を発表できるような研究会を是非設立してほしいという要望が多数ありました。この度、遅まきながら口腔筋機能療法の今後の発展のために、日本口腔筋機能療法研究会を設立しました。本来、口腔筋機能療法を指導している歯科衛生士が主体となって運営していくのが望ましいのですが、軌道に乗るまでは歯科医が応援をしていきたいと思います。
アメリカには、口腔筋機能療法士、言語治療士、歯科医などの会員で構成されている、Intemational
Associationof Orofacial Myology(IAOM)という口腔筋機能療法の学会があり、毎年大会を開催しています。この研究会は、アメリカのIAOMを目標に、また超えるように大きく発展し、将来はお互いに連携できるように発展させていきたいと考えております。
|